M字型?U字型?生え際後退のパターンと特徴

生え際の後退と一言で言っても、その進行パターンにはいくつかのタイプがあり、代表的なものとして「M字型」と「U字型(あるいはA字型)」が挙げられます。これらのパターンを理解することは、自身の薄毛のタイプを把握し、適切な対策を考える上で役立ちます。まず「M字型」の後退は、額の両サイド、いわゆる「剃り込み」部分から後退が始まり、正面から見るとアルファベットの「M」のような形に見えるのが特徴です。中央部分は比較的残りやすいため、初期には気づきにくいこともありますが、進行するとM字の切り込みが深くなり、額が広がって見えます。このM字型は、男性型脱毛症(AGA)の最も典型的なパターンの一つとされています。次に「U字型」の後退は、生え際全体が徐々に後退していき、額がU字型(あるいはA字型、富士額が崩れたような形)に広がっていくタイプです。M字型のように特定の箇所から顕著に後退するのではなく、生え際ラインが全体的に後ろに下がっていくイメージです。このタイプもAGAの一つの現れ方であり、進行すると頭頂部の薄毛と繋がって、より広範囲な薄毛になることもあります。これらのパターンは、必ずしもどちらか一方に明確に分類されるわけではなく、M字型とU字型が複合的に進行する場合や、頭頂部の薄毛(O字型)と同時に進行する場合もあります。重要なのは、どのパターンであっても、生え際の後退がAGAのサインである可能性が高いということです。進行パターンによって治療法が大きく変わるわけではありませんが、自分の薄毛がどのタイプに当てはまるのかを客観的に把握しておくことは、医師に相談する際にも役立ちます。鏡で自分の生え際を注意深く観察し、どの部分から後退が始まっているのか、どのような形に変化しているのかを確認してみましょう。