AGA治療開始後の初期変化とは?抜け毛は増える?

AGA(男性型脱毛症)の治療を開始すると、多くの方がまず気になるのは「いつから効果が出るのか」「治療初期に何か変化はあるのか」ということでしょう。特に治療開始直後に一時的に抜け毛が増える「初期脱毛」という現象について耳にしたことがある方もいるかもしれません。AGA治療薬、例えばフィナステリドやデュタステリドといった5αリダクターゼ阻害薬や、ミノキシジルといった発毛促進薬を使用し始めると、ヘアサイクルに変化が生じます。AGAによって乱れていたヘアサイクルが正常化に向かう過程で、休止期に入っていた弱々しい髪の毛が一度抜け落ち、その後に太く健康な新しい髪の毛が生えてくる準備を始めるのです。このため、治療開始後おおよそ一ヶ月から三ヶ月程度の間に、一時的に抜け毛が増えたと感じることがあります。これが初期脱毛です。この現象は、薬が効いている証拠とも言え、治療が順調に進んでいるサインと捉えることができます。しかし、実際に抜け毛が増えると不安に感じるのは当然のことです。この時期に「薬が合わないのではないか」「悪化しているのではないか」と自己判断で治療を中断してしまうと、せっかくの治療効果を得られなくなってしまいます。初期脱毛の期間や程度には個人差がありますが、通常は一ヶ月から二ヶ月程度で落ち着き、その後徐々に新しい髪の毛の成長が実感できるようになってきます。大切なのは、この初期脱毛の可能性を事前に理解し、過度に心配せずに治療を継続することです。もちろん、あまりにも抜け毛が多い、あるいは長期間続く場合は、担当医に相談することが重要です。治療経過における初期のこのような変化を正しく理解しておくことが、AGA治療を安心して続けるための第一歩と言えるでしょう。